リウマチ科とは

リウマチ科とは

関節リウマチとは、自己免疫の異常によって起こるとされていますが、その異常が発生するメカニズムについては現時点では特定されていませんが、自己免疫の異常が全身の関節に炎症を引き起こすようになります。それによって関節に痛みや腫れがみられるほか、朝方に手指がこわばるなどの症状が現れるようになります。さらに病状が進行すれば、関節破壊や変形するなどしていきます。また関節症状だけでなく、目に炎症(強膜炎 等)、皮膚症状(リウマイド結節)、呼吸器疾患(間質性肺炎 等)などもみられることがあります。また発症しやすい関節部位は、手指、手首、足の指の付け根、肘、肩、膝、足首などです。

このほかの特徴としては、女性に罹患しやすく、30~50代の間に発症することが多いです(患者数の男女比は約1:4)。なお患者さんによっては、10~20代で発症する方もいれば、60代以降に発症される方もいます。ちなみに関節リウマチは、発症してから2年以内に変形が急速に進行します。したがって、早期発見、早期治療が肝心と言われています。

治療について

関節リウマチの治療の目的は、関節破壊を防ぐことです。そのためには、関節に炎症や腫れの症状がない状態にしていく必要があります(寛解)。この場合、保存療法として主に薬物療法が行われます。具体的には、免疫を抑制する働きがあるとされるメトトレキサートなどの免疫抑制薬を使用していきます。なおメトトレキサートは、他の抗リウマチ薬や生物学的製剤と組み合わせることも可能です。これによって寛解の状態を維持していきます。ただ薬物療法のみの治療で、関節等を動かさないでいると可動域が狭くなるなど日常生活に支障をきたすようにもなります。そのため無理をしない程度に体を動かしていくリハビリテーションも重要です。つまり薬物療法とリハビリテーションを組み合わせて行うようにします。

また薬物療法では効果が十分でない、病状が進行し過ぎて日常生活に影響が出ているという場合は手術療法が選択されます。この場合、増殖してしまった滑膜(炎症すると関節に腫れや痛みが起きやすい)を切除していく滑膜切除術(手、肘、膝等の関節に行う)、人工関節置換術(変形が強くなった膝関節や股関節等に行う)、関節固定術(関節の不安定性がひどい場合に選択、手関節や足関節等に行う)などがあります。必要性に応じ専門病院にご紹介致します。